データで見る相続
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文書作成日:2026/03/20
任意後見契約の実態

ここでは、法務省が2025年12月に公表した、任意後見契約に関する公正証書を作成した公証人への調査結果(※)から、任意後見契約の本人や受任者の実態をみていきます。

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任意後見契約を締結した動機

 上記調査結果から、任意後見契約を締結した動機をまとめると、表1のとおりです。

 最も多いのは預貯金の管理・解約で全体の31.7%を占めました。次いで身上介護医療契約、施設入所契約等が30.1%となり、この2つで全体の60%を占めました。その他、介護保険契約と不動産の処分が10%程度となっています。

2
締結した任意後見契約の利用形態

 同調査結果によると、任意後見契約には以下の3種類の利用形態があります。

  • 移行型
    通常の任意代理の委任契約と任意後見契約を同時に締結し、通常の任意代理の委任契約から任意後見契約に移行することを予定する形式
  • 将来型
    将来、判断能力が低下した時点で任意後見の効力を発生させることを予定する形式
  • 即効型
    任意後見契約の締結の直後に契約の効力を発生させることを予定する形式

 締結した任意後見契約を利用形態別にまとめると、表2のとおりです。

 移行型が58.4%、将来型が41.1%でほぼすべてを占めました。即効型の任意後見契約は非常に少ないことがわかります。

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任意後見契約の公正証書作成時に合わせて作成した公正証書

 なお、任意後見契約の公正証書を作成した際に、他の公正証書を作成するケースが多いようです。同調査結果によると、任意後見契約の公正証書を作成した436件の回答中、383件(87.8%)が合わせて他の公正証書を作成したと回答しています。

 他の公正証書の種類をみると、表3のとおりです。

 遺言書が42.5%で最も多く、死後事務委任契約書が36.2%で続いています。この2つで全体の80%弱を占めています。

 任意後見契約を検討する際の参考になりましたら、幸いです。

(※)法務省「任意後見契約に関する公証人の実態調査
 2025年8月〜9月に、任意後見契約の公正証書を作成する公証人に対して実施された調査です。2025年5月と6月に作成した公正証書における、本人や任意後見受任者の年齢、任意後見受任者の立場、任意後見契約の締結の動機等の任意後見契約に関する実態を調査したものです。

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